交通事故・労災事故・自然災害~遺された者から見える命

2015年02月18日 · 未分類

1
2月18日午後1時30分から午後5時まで石巻市河北町ビックバン文化交流会館で「小船越地区工事安全協議会安全大会」が行われ講演を行った。
式典では先に石巻労働基準監督署署長と株式会社石巻日々新聞常務取締役の講演があった。

私は石巻警察署に5年勤務した。その間ありとあらゆる事件を経験した実感がある。石巻警察署時代に犯罪事件事故処理、捜査本部事件の特性、本部長指揮事件、警察署長指揮事件の捜査手法を体得し、それが現在に役立っている。
石巻労基署長(斉藤俊一氏)は、労災事故の防止策として①不安全行動を黙認してなならない、②ルール違反にも5段階がある(ア、ルールを知らない イ、ルールを理解できない ウ、ルールを納得しない エ、みんなが守っていない オ、守らなくても注意されない)、③被災者はルール違反をした本人とは限らない、④違反行動はヒューマンエラーかもしれない、⑤被害は本人が考えているようりずっと深刻とういう話しをされた。

労災事故と交通事故は長年かかわりを持ってきた案件ゆえに大変興味を持って聞くことができた。
2

石巻日々新聞常務取締役(武内宏之氏)は、震災後、メディア側で被災した方のご遺族を取材してきた経過を話された。
お二方とも、ご遺族がどれほどの修羅場に立たされているかを伝えていた。

労基署長という監督省庁の立場でありながら、被害者、遺族、命の大切さ真剣に訴える姿に感銘した。
そう、これまで私が聞いてきた役人の説明は、一般的に労災事故を起こさないようにしましょう、安全管理をしっかりやりましょうという事業所向けの説明ばかりであった。
それが今日の講演では、ほんの一文でも「私が見てきたご遺族の修羅場は大変なものである。命は大切である。」という立場から労災事故を無くそうという説明していた。

また、石巻日々新聞常務取締役の話の中には「震災によって残された者に対する大きな課題が生まれた」という話しもあった。

予期せぬ事態で愛する者の命が消えた時、遺された者に対する課題はまだまだ発展途上である。

タグ :