パトカー追跡中の乗用車が交通事故

2012年04月21日 · 未分類

4月21日午前2時50分ころ、大阪市城東区鴨野東の交差点で警察官が不審な男に職務質問をしようとしたところ、乗用車に乗り込んで逃走、パトカーが約2キロ追跡中にタクシーに接触し、はずいで民家の塀に衝突した交通事故を起こしたという報道がありました。職務質問を恐れての逃走ということでしょうが、自業自得、巻き添えを受けたタクシーと民家の住人はいい迷惑です。このような交通事故調査の依頼を受けた場合、当然パトカーの追跡が事故の誘発原因になっていないかを調査しないわけにいきません。
さらに、報道によれば男は事故によって骨盤骨折の重傷を負っていたのに、無免許運転の現行犯で逮捕されたということです。
男の何を見て警察官が不審と認めたのかわからないので、この点について警察官職務執行法に規定する職務質問の要件に該当していたのかなどを言及することはしません。
問題は怪我をした者を現行犯逮捕することが適法かということです。教科書通りの基本に従えば怪我人を現行犯逮捕することはできません。逮捕した警察官が現場で逮捕の必要性を認めたので現行犯逮捕に踏み切ったのでしょうが、身柄の引致を受けた司法警察員は現場の警察官よりも冷静な判断をしたのでしょう。現実に治療を優先させるために釈放しております。(あくまでも報道によればです)これは当然です。本来なら事故現場から即119番通報して救急搬送し治療を優先させるのが基本だと思います。いずれにしても合法合理妥当な適正捜査による適正な処分と救済が行われることを願いたいと思います。当事者の方からご相談があればいつでも相談にのりたいと思います。

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