警察官の飲酒ひき逃げ事故がまたも発生です

2012年10月25日 · 未分類

大阪府警は10月25日、オートバイを飲酒の上で運転して40代女性の自転車と出合い頭に衝突し、女性にけがをさせたのにアルコールが抜けていないと思いそのまま現場を立ち去ったとして大阪府警西成署の57歳巡査部長を自動車運転過失傷害とひき逃げの容疑に通常逮捕しました。実はこの交通事故は発生が10月20日午後4時40分ころですが、当然現場から立ち去ったため飲酒運転は立件できなくなりました。これが現在のざる法で「逃げ得」の典型です。巡査部長が逃走した目的も、正午ころに飲んだビールがまだぬけていないかもしれないと思ったために逃げたということですから、まさに逃げた効果が功を奏したものです。
本日、私は法制審議会諮問会議において意見する機会がありましたが、この巡査部長に現在の法体系では危険運転致傷罪を適用することはできません。このような場合は、極めて悪質だし反社会性の強い行為であるから危険運転致死傷罪を適用できるように法体系を再考して欲しいと意見してきたのです。
罰則強化に限って私が感じるのは、公務員だからこそ処罰されるという法律があります。例えば虚偽公文書作成、公務員職権乱用、特別公務員暴行陵虐といったものです。交通違反や交通事故処理をする第一次機関は警察官であり、本来取り締まる側の者が交通違反も含めた法令違反をしたなら一般市民以上に重く罰せられるのは当然だと思います。取締りをする側が、刑事罰も行政罰も一般市民と同レベルというのは明らかにおかしいと常々感じておりました。

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